魔骸メモ
魔骸
地上に数億体いる、戦争のために作られた人工生命体。
昆虫や動物の脳が中枢に埋め込まれ、甲殻類等の外骨格の組成を元に作られた大型の鎧を動かしている。
思考は非常に単純で一定パターンのみ。
自分たちの無個性な一生について、満足はしている。個性を持つことを非常に恐れているため、周りと違うことをするにしても極めて小さいふり幅でなければならず、最大限周りにそろえることに気を遣う。
戦争用生物であるために死ぬまで「憎まれる」「嫌われる」「苦しめる」ことに異常に興奮する。戦場に自分たちの細菌をまいて死の世界にすることも目的の一つであるため排泄物にも異常な興味を示し、好む性質がインプットされている。
また、大勢でいることを非常に好むため、逆に単独でいることが苦手。互いに無個性にそろえるために「みんな」がどうかと、なにか「いわれる」ということを悪い意味で学童のように気にする。苦痛やスカトロを好む自分たちを「ふつう」「常識がある」「わかっている」「知っている」と定めており、それ以外の存在こそ「やばい」として必死に避ける。
喜怒哀楽含め、全てがコントロールされており数億体の全てが死ぬまで一定パターンの言動しかできない。簡単な言語はインプットされている。よく不気味な唸り声をあげている。笑い声も異様に不気味で一定のパターン。
横並びであること、「忌」(イミ)と呼ばれる一定の指令に従って生きて死ぬことを何よりも優先する。
人間が触れると死ぬ有毒な細菌が体の内外に満ちている。
魔骸には個性がなく、オスとメスの違いもなく、固有の意識や考え、感情もない。すべて集団の方向に沿うのみ。
それぞれ違いはないなりに、集団の意向の中で一応の恋愛はしており、性交して子を産むが、作られた性質上プレイとしては「スカトロプレイ」を何より好む。そのため、互いの細菌により死にいたることもよくある。
人類に苦痛を与え殺すことと、魔骸同士で性交することが魔骸にとっては最高に幸福であり、楽しく面白いことである。
ただし、自分たちと性交をするのは絶対に「頭がイカレた」存在でなければならないというゆるがない基準がある。まともな者は自分たちを相手にしないという確固たる自覚がある。
ただ、人間から見ると死ぬほど汚いとはいえ、魔骸同士では魔骸同士のスカトロプレイが苦痛を与えることや殺人と同じように最高に幸せであるため、つがいの魔骸を引き離すことは人間から見てもかわいそうなものがある。群れやつがいを引き離すと寂しさのために死ぬという極端な繊細さも持っている。
魔骸は支配欲が強く残忍であるため「とる」「もらう」「使う」ということを非常に喜ぶが、逆に自分たちのつがいの相手をとられたりもらわれたり使われると非常に悲しむ。
確かに個性が死ぬまで全くない集団だが、恋愛に関してだけ個が生じるようであり、攻撃やスカトロばかり好みながら連中同士では個として恋愛をすることができる。それは一片の救い。